今朝の講話者は胡弓奏者 倉本由美子様 テーマは「胡弓奏者として今の私に出来ること」
今日のMSはいつもとは違い、胡弓の演奏から始まりました。胡弓で奏でられる越中おわら節に、来場の方々は聞き入っていました。
胡弓は江戸時代に中国から琉球を通って日本に入り、三味線、琴と共に演奏されていました。しかし、その後、尺八にとって代わられることになったそうです。
倉本様が胡弓をはじめるきっかけとなったのは、20年ほど前にある方から「年齢と共に蓄積できる趣味を持ちなさい」といわれたことだそうです。その時、三味線を習い始め、その三味線を2年くらい一生懸命練習してきた後に胡弓と出合ったそうです。
今現在はいろいろなところで演奏する機会があり、子供から老人の方まで幅広い年齢層の前で演奏されるそうです。そこで「ありがとう」の言葉を聞けることが何より「癒し」になるそうです。
また、高校生の前で演奏した時は日本の歌を知らないことに驚きいたそうです。
今の時代、「音楽」が消耗される時代。そしてスピードが求められ要領良くやることがよしとされる時代に、胡弓という楽器は時代に合わないかもしれない。しかし胡弓の独特の響きや素朴さによって心にうるおいを与えることのできる楽器だとおっしゃっていました。また、倉本様は胡弓の練習が苦痛だと思ったことがなく、倉本様にとって胡弓は幸せになる材料だとおっしゃっていたのが印象的でした。
最後に胡弓を日本の昔からの歌を演奏することで、子供達に親への感謝や、あったかい気持ちになってもらいたいと語っておられました。
そして、「荒城の月」を演奏され講話を終えられました。
お盆明けのMSにぴったりの講話だったと思います。
副専任幹事 上野達也