2010年10月9日土曜日

10月8日 第154回モーニングセミナー

今朝のMSの講話者はリストランテBo.Boオーナーシェフで
西倫理法人会の仲間でもある保田幸夫幹事です。
講話テーマは「職人の環境とお客様の才能」
保田幹事は現在、金沢市間明にお店をかまえ経営者兼シェフ。
講話は修行時代の話から。
修行時代に料理長をはじめ料理人数名で呑みに行ったとき
「料理人にとって大事なものとは」ということを話したそうです。
料理長は「センス」だといい、他の料理人は「気配り」だといい、
保田さんはそこでは何もそのことについて話さなかったそうですが、
今は料理人とって大事なのは「環境」だと考えているそうです。
それは、保田さんが日光ホテルに就職したとき当時の総料理長が、
おいしい料理をつくれるかどうかは今迄家庭でどれだけおいしい料理を
食べてきたかどうかだ!と言われたことに由来します。
保田さんは生れは能登、育ちが加賀。
ご両親が共働きで近所のおばさんによくお世話になり、
そこで食べさせてもらった食事が本当においしく、特においしかったのは“塩むすび”。
シェフになった今でもその味をだすのはむずかしいと思うほどおいしかったそうです。
修行時代を振り返ると苦しかったこと9割、楽しかったこと1割。
しかし、今思えばいい出逢いがあり尊敬できる人にも出会えた。
その尊敬する人は仕事で選択を迫られた時むずかしい方を選択し、
今自分が仕事をする中で選択を迫られたときは、
あの人ならこういう選択をするだろうなと考えて同じように難しい方を選択しているそうです。
日光ホテルで修行していた時は宴会にだす料理を担当していたこともあり、
同じものを同じ味で同じスタイルでだす。ということを求められました。
しかし、今自分のお店ではそれとは正反対で来られるお客様を思い描いて仕入れをし、
料理として形にする。それは思い入れが皿に出てくるといいます。
保田さんが好きになってしまうお客さんというのは一緒に来たお連れの人に気を使える人。
気を使えるというのは才能。感じていても行動しないと何も伝わらない。
そういうお客さんの気持ちを汲み取り、思いやりを料理という形にする仕事だといいます。
そうした日々の中で料理人はお客さんの意見、要望で日々成長しています。
最後に、倫理法人会でいろんな方と出逢いがあり、いい影響を受けて学んで行きたいと
締められました。
保田幹事ありがとうございました。
専任幹事 上野